江戸しぐさ研究家 酒井悦子 講演会

— 美しい日本の心に触れてみませんか —
礼法、煎茶道、弓道、香道直心流など、長年にわたる経験をもとに、
日本文化の奥深さと美しい「しぐさ」を様々なテーマでお届けいたします。
<講演テーマ例>
- 今さら聞けない「和食のいただき方」
- 子供のお作法教室 — 次世代へ伝える日本の美徳
- 武士の作法や江戸しぐさから学ぶ「思いやりの和のしぐさ」
- 大人の寺子屋 — 日常に活かす江戸の知恵
- 箸と日本人の精神性 — 一膳に込められた思い
- 男の作法 — 江戸に学ぶ凛とした立ち振る舞い
- 和室の立居いふるまい — 空間を美しく使う心
- 江戸の子育て — 昔ながらの知恵に学ぶ教育法
講演の特徴
江戸時代に培われた「江戸しぐさ」は、単なる動作ではなく、
相手への心遣いや思いやりを表現する美しい文化です。
本講演では、現代社会で忘れがちな「和の心」を見つめ直し、
日常生活やビジネスシーンに活かせる所作をわかりやすく解説いたします。
また、江戸の食文化や庶民の生活を活き活きと語り、
目からウロコの知識や歴史の面白さもお伝えします。
活動実績
- 東海道五十三次歴史検証徒歩の旅
- 日本百名城、古城・山城研究
- 江戸東京博物館歴史民俗班所属
- 儀礼文化学会会員
- 日本箸文化協会エキスパート
- 其扇流投扇興 初段
- 古物商
- 調理師(江戸食文化研究)
お問い合わせ
講演のご依頼・ご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
日本の心を学び、日々の暮らしに取り入れるひとときをご提案いたします。
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江戸しぐさ — 人と人をつなぐ思いやりの心

みなさまは「江戸しぐさ」をご存じでしょうか?
「江戸しぐさ」と聞くと、“江戸時代の人々の立ち居振る舞い”を思い浮かべるかもしれませんが、それだけではありません。
江戸しぐさとは、江戸時代の人々が笑顔で暮らせる生活環境を築くために実践した、“他者への思いやり”にあふれた人としての心構えそのものを意味しています。
江戸しぐさの本質 — 気持ちよく暮らすための知恵
音楽の演奏において、演奏者と観客が心を通わせるように、江戸しぐさの基本には人と人との出会いを大切にし、気持ちよく生活するための守り合う心の規範が存在します。
代表的な江戸しぐさ
- 傘かしげ — 雨の日、すれ違う相手が濡れないように傘を少し傾ける
- こぶし腰浮かせ — 混んだ場所で席を詰めて譲り合う
- カニ歩き — 狭い道では横歩きをしてお互いに通りやすくする
これらの動作は、単なるルールではなく、相手を思いやる心遣いそのものです。
江戸の町人たちは、出会う人を「仏の化身」と捉え、“失礼のないしぐさ”を心がけていました。
「自分は一歩引いて相手を立てる」 — 傷つけず、威張らず、媚びもせず、自然体で接する。
これこそが、江戸しぐさの精神です。
江戸しぐさの現代的な価値
昨今、「礼儀の国、日本」が失われつつあると感じることはないでしょうか。
国内はもちろん、国際社会においても、常識や礼儀、作法を重んじる心が再び求められています。
その軸となるものが、まさに「江戸しぐさ」なのです。
「しぐさ(仕草)」とは、心で思ったことを即座に態度で表現すること。
相手の息遣いや声色、感情を五感で感じ取り、自然に温かい関係を築くことが求められます。
洗練され、繊細で粋な振る舞いは、誰が見ていようといまいと、磨く心さえあれば、
いつでもどこでも実践できるものです。
未来へ伝えるべき日本の心
「江戸しぐさ」は、過去の遺産ではなく、今も未来も日本人が身に付けておくべき大切な心得です。
それはまるでバトンを渡すように、世代から世代へ受け継いでいかなければならない文化です。
思いやりと礼節を持ち、心地よく暮らせる社会を未来へつないでいきましょう。
酒井悦子